長期優良住宅

日本では「量から質へ」と政策を転換し、住生活基準法により、2008年に長期優良住宅の普及促進に関する法律が定められました。長期優良住宅は日本の家づくりの目標です。これからの住宅は「つくっては壊し」の時代から、「いいものをつくって、きちんと手入れをして長く大切に使う」というストック型に向かっています。

富山県優良住宅協会では、会員のみなさまが長期優良住宅建築について、前向きに取り組めるように「JBNモデル」(※注)を推奨しています。これは、全建連の一部署であった工務店サポートセンターにて開発された地域(ち)木造(き)優良(ゆう)住宅、「ちきゅう住宅」の普及促進を目的に先導モデル事業として提案されたもので、長期優良住宅普及のため国土交通省の補助事業として採択・展開されています。(一社)JBNでは住宅の設計から建築、竣工後の維持管理・点検まで幅広くサポートしています。

※注:工務店サポートセンターが地域工務店の支援・事業拡充のため全建連より組織的に独立し、一般社団法人JBN(全国工務店協会)として改める。ちきゅう住宅がベースになっている。

「長期優良住宅」とは

耐久性・耐震性が高く断熱性を備え省エネ性能に優れるなど、長期間、良好な状態で住み続けられる措置が講じられ、長期にわたる維持保全のプランが立てられている住宅のことです。少子高齢化の進展や環境問題の深刻化などの社会情勢の変化にともない、住宅や居住環境の「質」の向上が求められています。建物のメンテナンスをすることで世代を超えて住み継いでいけるよう住まいの骨組みをつくり、設備や内装を定期的に更新することで、その時代のライフスタイルにあわせた暮らしができるようにする住宅、家を建てた人が次に住みたい人にバトンタッチしていける「長寿的な住まい」のことです。

資源の節約や環境負荷の低減を行うために、長く愛着を持ち住み続けられる住宅をつくり、きちんとしたメンテナンスを続けることにより、住宅の資産価値が維持され、良質なストックとして将来世代に継承していくことを目的としています。

「長期優良住宅」は、一般住宅に比べ高い性能を持つため、短期的にみると建設費は割高となりますが、長期間住み続けるための措置が施された良質な住宅なので、住居費負担が軽減され長期的には割安な住宅となります。また、長期優良住宅は住宅履歴情報により家に関する記録を管理しています。この住宅履歴情報を活用した長期にわたる維持保全計画により、適切なメンテナンス・合理的なリフォーム・売買時の住宅性能の明確化等のメリットが生まれます。また、施工前に所管行政庁への認定申請により、税制面でも一般住宅に比べ大きな優遇が受けられます。

富山県優良住宅協会 長期優良住宅 メリット

長期優良住宅(戸建木造住宅)として、所管行政庁から認定を受けるためには、長期優良住宅普及促進法に基づく戸建て住宅における「劣化対策」など七つの「認定基準」を満たす必要があります。計画段階から「認定基準」を踏まえ住宅の仕様を決めて設計図書を作成し、施工前に所管行政庁による認定を受け、竣工後その設計図書どおりに施工完了した旨の報告書を提出し工事完了報告を行うことが必要です。

1.耐久性能(劣化対策) 性能表示:劣化対策等級 3+α
「数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること」
■ 通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置
【木造】
■ 床下及び小屋裏の換気措置を行い、床下空間を330mm確保の上床下防湿対策を行う。
■ 基礎高さを地盤面より400mm以上確保。
■ 外壁の通気構造もしくは、軒の出90cm以上の真壁構造とすること(JBNモデル)など
■ 柱の小径:通し柱・隅柱12cm角以上
2.耐震性 性能表示:耐震等級(倒壊防止) 2
「極めて稀に発生する地震に対して継続利用のための改修を容易にするため、
損傷レベルの低減を図ること」
■ 大規模地震力に対する変形を一定以下に抑制する措置を講じる。
【地震に対する耐力による場合】
■ 建築基準法レベルの1.25倍の地震力に対して倒壊しないこと。
【免震建築物による場合】
■ 住宅品確法に定める免震建築物であること。
3.維持管理・更新の容易性 性能表示:維持管理対策等級 3
「構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、
維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること」
■ 構造躯体等に影響を与えることなく、配管の維持管理を行うことができること。
■ 更新時の工事が軽減される措置が講じられていること。
など
4.省エネルギー性 性能表示:省エネルギー対策等級 4
「必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること」
■ 省エネ法に規定する平成11年省エネルギー基準(次世代省エネルギー基準)に適合すること。
■ 平成27年4月1日より平成25年基準となる。
5.居住環境 「良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること」
■ 地区計画、景観計画、条例によるまちなみ等の計画、建築協定、景観協定等の区域内にある場合には、これらの内容と調和が図られること。
■ 所管行政庁により詳細な基準がある。
6.住戸面積 「良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること」
■ 75m2以上(2人所帯の一般型誘導居住面積水準)
■ 少なくとも1つの階の床面積が40m2以上(階段部分を除く面積)
■ 所管行政庁により、地域の実情に応じて引上げ・引下げが可能。ただし、55m2(1人所帯の誘導居住面積
水準)を下限とする。
など
7.維持保全計画 「建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること」
■ 維持保全計画に記載すべき項目については、(1)構造耐力上主要な部分 (2)雨水の侵入を防止する部分
(3)給水・排水の設備について、点検の時期・内容を定めること。
■ 少なくとも10年ごとに点検を実施すること。(最低30年)
など

低炭素住宅

長期優良住宅と同様、高品質の家で特に省エネ性能を追求する住宅として、省エネ法に基づく省エネルギー基準の改定を併せて進められた。

市街地建設の住宅で、建物の基本性能に加え、採用する設備の性能も加味して「その建物がどのくらいエネルギーを消費するのか」を総合的にチェックする。建築物の省エネルギー化と、CO2排出量の削減を目的とし、建物の断熱性能(外皮性能)は次世代省エネルギー基準(99年基準)と同程度のレベルの性能をクリアすればよいが、省エネ新基準は「一次エネルギー消費量」の新しい指標が根幹となる。基準は同程度だが用いる指標そのものが変更された。一次エネルギー消費量については(1)暖房(2)冷房(3)換気(4)給湯(5)照明(6)家電(1)~(5)は10%以上削減(6)は基準以下が条件となり、認定要件は厳しく、品質をクリアするためには高断熱高気密の構造となり、耐久と耐震性についても結果として追従することになるが、特に性能表示(等級)の要件はないため、「住宅の省エネ化」を背景に注目される。

長期優良と同様、認定住宅として税制優遇等もあり協会としても推進事業として展開するとともに、省エネ効果による冷暖房費等の削減、健康な生活も保障されることから、今後更に普及すると思われます。

地域型住宅ブランド化事業

とやま型住宅推進協議会

富山県優良住宅協会 とやま型住宅推進協議会

とやま型住宅推進協議会は、富山県優良住宅協会の会員工務店の有志と設計事務所、木材供給・木材関連事業者によって構成されています。

※国土交通省施策の補助事業として、平成26年度について展開していますが、年度により内容が変更されます。

1.とやまの風土に合った四季を味わう家

夏の暑さ、冬の雪と四季の移り変わりにあわせて、

あいの風を取り入れる設計や植栽の配置などにより富山の四季を味わう家。

2.「富山県産杉」を使ったぬくもりの家

富山県産杉を構造材や内‐外装材につかい、越中和紙・高岡銅器の装飾金物・井波彫刻のレリーフ・ガラス工芸品などを使った、ぬくもりを感じる家。

3.雪と地震に強い家

積雪1.5mに耐え、耐震等級2以上の高耐久の家。

4.生涯コストの低い家

適正な建設コストと維持管理費や光熱費が安く生涯を通じてコストが低い家

5.様々なバリアフリーを備えた安心の家

高齢化に備えた仕様、室内の温度差を解消する設備や設計、家族構成の変化に備えて間取りなどの変更がしやすい家。

6.長期優良住宅の認定住宅

長期優良住宅制度に定められた耐震・耐久性能、省エネ性能、維持管理・更新などのすべての基準をクリアし、所管行政庁により認定された住宅。

7.建設から維持管理まで信頼度100%の家

5年ごとの長期維持保全計画を立て点検を実施し、住宅履歴情報を長期にわたって保管する。

とやま型「長期優良住宅」(四季を味わうとやまの家)どんなメリットがあるの?

1.国の補助金100万円による支援  ※県産材使用比率アップでさらに20万円の補助加算

地域のおける長期優良住宅の建設を促進する仕組みづくりのために助成されます。

2.住宅ローン減税最大500万円(10年間) ※2017年末まで延長、更に2019年6月まで

一般的な住宅よりさらに優遇されます。

3.所得税の控除(ローンを利用しない場合…投資型減税)

最高65万円が控除されます。注:優遇税制については、時限的なもので恒久的なものではありません。

富山県優良住宅協会 とやま型長期優良住宅 仕組み メリット

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅は経済的!

長期優良住宅は、次世代を超えて住み継ぐことができるため一世代あたりの住宅費用が軽減されます。

長期優良住宅は資産価値アップ!

長期維持保全計画を立て、長く大切に手入れして使い、住宅経歴情報に登録することによって資産価値を保つことができます。

長期優良住宅は環境にやさしい!

長期利用することにより解体廃棄物を減らし、住宅自体の省エネ化によりCO2削減が期待できます。

地域型住宅グリーン化事業

平成26年度にて終了するブランド化事業の後継事業として平成27年度スタートの公募型補助事業 (国土交通省)

地域の工務店、設計事務所や原木供給、プレカット・製材事業者等の構成員にて形成されるグループ対応による地域型住宅に対し、補助金が交付される制度。長寿命型(長期優良住宅)、高度省エネ型(ゼロエネルギー住宅・低炭素住宅)、優良建築物型(一定の良質な建築物)が予定され、募集の要件や仕様などの詳細は今後の発表となる。

優良住宅協会ではこれらの補助事業にも積極的に対応し、推進を行っています。

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